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アサヒ飲料 経営赤字続く
 6月中間単独26億円

   

アサヒ飲料は十九日、二〇〇二年六月中間期の単独営業損益は二十六億円の赤字(前年同期は十八億円の赤字)になったと発表した。営業赤字は二期連続。期初発表は五億円の黒字だった。前年同期比で一%増を目指した販売数量が約八%減少となったことが響いた。原料費や資材費などコストを二十四億円節減したものの、補えなかった。

「無糖茶」競争激化で苦戦

 中間期の売上高は前年同期比八%減の八百七十五億円。前期に発売した緑茶「旨(うま)茶」の販売数量が同一三%下回り、ブレンド茶「十八茶」も二五%減った。新商品の「中国緑茶 凛(りん)」も計画を二六%下回り、無糖茶部門が振るわなかった。無糖茶は同業各社の新商品投入が相次いで、価格競争が激化したため苦戦した。

「ワンダ」などコーヒーは前年同期を一六%割り込み、果実飲料も六%減った。炭酸飲料は八%増えた。景品付きキャンぺーンを展開した「三ツ矢サイダー」が好調で、業務店向けの「ウィルキンソン」もアサヒビールとの営業協力で伸びた。

経常損益は三十億円の赤字(前年同期は二十三億円の赤字)。最終損益も十九億円の赤字(同十五億円の赤字)となった。

十二月期通期は修正していないが、売上高は前期比三%減の千九百億円強とみられる。流通在庫を最適化するサプライ・チェーン・マネジメントの本格導入などで下期に約七十五億円のコストを削減し、営業損益はトントン(前期は二十二億円の赤字)を目指す。経常損益は十億円前後の赤字(同三十四億円の赤字)、最終損益は十五億円前後の赤字(同十四億円の赤字)となりそうだ。

  2002/07/20 日本経済新聞より
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