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アサヒ、営業益2%増 6月中間 販促費など削減効果 |
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アサヒビールの二〇〇二年六月中間期は連結営業利益が前年同期比二%増の二百七十億円前後になり、従来予想を九十億円上回ったようだ。好採算のビールの売上高が減ったが、製造費や販売促進費などを計画より約百六十億円削減した。しかし、発泡酒「本生」の値下げが下期はフルに響き、二〇〇二年十二月期通期では収益が従来予想を下回る可能性が強い。
通期では値下げが影響も 六月中間期の連結売上高は四%減の六千三百四十億円前後と従来予想を二百八十億円下回った。値下げなどで発泡酒の構成比が計画より二ポイント高い二五%(数量ベース)に上昇。平均単価下落が約百三十億円の従来予想比減収要因になった。アサヒ飲料が無糖茶などで苦戦したことも約八十億円分影響した。 営業利益では発泡酒の消費拡大に伴うビールの数量減などが従来予想に対して約七十億円の悪化要因になった。原材料など工場関連のコストを計画より四十七億円、販売奨励金・広告費を三十四億円抑えるなどして約百六十億円の費用を減らした。発泡酒の数量増効果も利益を予想より約二十億円押し上げた。 連結経常利益は一五%増の二百三十億円前後。前年同期に赤字だった連結子会社のニッカウヰスキーが約七億円の経常黒字になったことが寄与した。純利益は四倍強の百億円前後のもようだ。
今期通期では連結売上高が前期比三%増の一兆四千七百億円、営業利益が九%増の八百五十億円を見込んでいたが、これを下回る公算が大きい。協和発酵と旭化成から一部事業を買収したことなどで、営業権償却やシステム統合などの一時費用が下期に発生することも響く。連結売上高は二%減の一兆四千百億円前後、営業利益は横ばいの七百八十億円前後にとどまるとみられる。
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2002/07/26 日本経済新聞 より |
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