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「おーいお茶」に季節別商品  
伊藤園、無糖茶商戦激化で
伊藤園が初めて売り出す夏季限定商品「おーいお茶 夏冷茶」


 伊藤園は主力ブランドの緑茶「おーいお茶」で季節ごとに新製品を発売する戦備を本格化する。七月に初めて夏季限定商品を売り出し、最需要期となる夏場の販売を強化する。清涼飲料で売れ筋となっている無糖茶は各社の新製品が相次いでおり、緑茶でシェアトップの伊藤園も製品群を増やして対抗する。

 七月一日発売の「夏冷茶」は、「おーいお茶」のサブブランドとして販売する。静岡産の深蒸し茶を主体に、冷水を使用した「氷温抽出」ですっきりとした渋みを引き出した。従来の「おーいお茶」と同様に香料や調味料を使わず、緑茶本来の味わいを強調した。五百_gペットボトル入りで価格は百四十円。

 「夏冷茶」の発売に合わせ売り場の拡大策も強化する。営業担当者がスーパーや量販店などに働きかけ、伊藤園のお茶飲料を集めた専用コーナーの設置を提案する。七−八月に専用コーナーの陳列の仕方などを審査し、消費者へのアピール度が高い店舗に最高二百万円の賞金を出すコンテストも実施する。

 伊藤園は昨年「おーいお茶」で初めて春と秋に季節限定商品「新茶」を売り出した。今年はお茶の販売競争がさらに激化しているため、季節限定商品を夏を含めた年三回に増やす。「おーいお茶」ブランドをロングセラーに育成し、サブブランドで新味を出して消費者を引きつける考え。

 二〇〇三年四月期の「おーいお茶」の販売は前年度比一四%増の五千万ケース(一ケースは五百_gペットボトルで二十四本など)を目指す。

 無糖茶分野では各社が「中国緑茶」などの新ジャンルを開拓する一方、キリンビバレッジが「聞茶」シリーズで「爽聞茶」、アサヒ飲料が「旨茶」で「夏旨茶」を発売するなどサブブランド製品の開発・販売競争もし烈になっている。

 2002/06/27 日経産業新聞より
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